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2009年7月19日 (日)

酸化コバルト高騰

うちの教室では釉薬のほとんどを自作している。なんせその方が安いからな。

本当かうそか知らんけど焼き物関連では、昔から一番儲かるのは釉薬屋ということになっている。

先週、前から頼まれていたルリ釉と黒マットを作ろうとしたが、原料の酸化コバルトがあまりないのに気がついて、気軽に材料屋に1キロ頼んだ。したら翌日、電話がかかってきた。今、酸化コバルトは、かつての3倍。1キロだと3万近くしますけど、よろしいですか?というのだ。えらい驚いた。そんなに上がってたのね。

それで、昨日、教室でうちのスタッフと話していた。こんなにコバルトが上がっては、例えば一番安い透明や土灰釉とは5、6倍違う。面倒だが、黒マットとかルリ使う時は、別料金で少しもらうかとか、半分冗談で話をしていた。

したら、生徒さんが話に入ってきた。

「それって、釉薬のバケツの横に待ってて、金払えとかやるの?」

「そうだなあ。それも面白いなあ。」

「外国のトイレみたい。」

「新宿とかにもあるぞ。なんかおばちゃんががんばっている。」

「行った事ない」

「前、腹具合が悪くて、外に出たけど、たはりもう一度とすぐまた入ろうとしたときは、払わなかったことがあるなあ。」

「そりゃ、だめなんじゃないの。1回は1回でしょ。」

「そんなこと言ったら、男と女の金額を変えるべきだろ。男の小便なんて、なんも使わん。だいたい、女は紙を使いまくるだろう。」

「何言ってるの!男の方が使います。トイレットペーパーをガラガラガラガラを無神経にひっぱてんじゃないの!」

「そんなことはない。そんな奴は少ない。わしは一人のときは、トイレットペーパーなんて、なかなかなくならなかったのが、結婚したらすごい勢いでなくなるので驚いたことがある。」

「そんなこと気にしてるの!まさか使いすぎるなとか言ったんでしょう。みみっちい」

「ばっ馬鹿にするなあ!そんなこと言ってない。ただ、一杯使うんだなあと思っただけだ。」

「そこがみみっちい。」

「女の方が、なんでもかんでも使うでないか!」

酸化コバルトの高騰が基で、わしがすっかりみみっちい男になってしまった。くそう酸化コバルトめ。そうだ、黒マットの上に白萩かけると、うっすらと青みがさすのは、このコバルトのおかげだからね。しかし、くそう。なんで、酸化コバルトがトイレットペーパーの話しになるんだ??

「DSCN0555.JPG」をダウンロード  諸悪の根源。1キロで買えないので、100グラム単位で買った。酸化コバルトたち。

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2009年7月 9日 (木)

大人になりたい

わしはタバコを吸う。あんまり良くないとは思いながらも、延々吸い続けている。

そんで最近というか、去年だったかから、タスポというカードがないと自動販売機でタバコが買えなくなった。しかし、タスポは作ってないので、なかなか買えない。実に面倒。

タバコを吸う人はよくわかると思うけど、いつかは止めようと、心のどこかで思っているので、タスポは作りたくない。タスポを作るということは、「わし、これからも吸い続けるからね。」と宣言するに等しいからな。当面止める気はないけど、ずっとすい続けるつもりもない、時が来れば止めるさ、ただその時がこないだけ。まあ、ずっと来ないような気もするけど。

しかし、タスポなしでも買える自動販売機があるのだ。かなり前から、「カードなしでもタバコが買える!」というのぼりがたっている自動販売機があるのです。

わしは、最近週に一度は、用事があって築地に行く。そんで用事を済ませ、帰るときに、その道にこの「カードなしでもタバコが買える自動販売機」があるのです。

3ヶ月前ほどにそれを見つけ、通るたびに試してみるけど、実はまだ一回も買えてない。

その機械にはカメラがついていて、そのカメラに顔を写し、すると機械が大人かどうか顔で判断するというものなのだ。

初めてそれを試した時は、なんだろうと思って、気軽にやってみた。機械が、大人じゃないと判断した時は、運転免許証を挿入しろとか書いてある。

カメラの前にたって、ぽちっとボタンを押すと、機械がうんうん考えて、「免許証を入れろ」と表示がついた。おれは大人じゃないのか。

免許証出すのが面倒なので、その時は何も買わずに立ち去った。

次に来た時にまた試してみる。よく見ると、めがねをはずせとか、目をぱちぱちしろとか書いてある。

そこで、めがねをはずし、目をぱちぱちしてみた。やはり、免許証サインが出る。また、大人と認めてくれなかった。

だんだん悔しくなってきて、通るたびに試すようになった。昨日も通ったので、思いっきりめをぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちしてやったが、やはり免許証。

俺の顔は大人じゃないのか。48だぞ、俺は。十分に大人だろ。

そういえば、なんかニュースで見たことがある。小学生で、この機械で買えたやつがいるらしい。48のわしは買えん。

まさか精神年齢を推測するわけじゃなかろ。しかし、タバコを買えないと言うことは、実は俺は10代に見えるということか?そんなことはない。だろうと思う。というか、ありえないでしょ。

というように、その機械と向き合うたびに、大人とは何か?自分とは大人ではないのか?という根源的な問題に直面するわしであった。しかし、最終的に免許証で確認できるなら、最初からそれでいんじゃないか?そんで、それでいいなら、タスポいらないんじゃないか?と大人の事情を一切考えずに、ただ不平に思うわしであった。

タスポになって、良いことは、カートン買いするようになって、したら、ライターくれるので、ライターがいっぱいになった。そんなに吸えません。すいま千円。

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2009年7月 5日 (日)

土丸展を機会に復活

実に身も蓋もないけど、タイトルの通りで、土丸展を機会にブログをまたまた書くことにした。本当に久しぶりで、なんかアクセスの記録を見てみたら、けっこうアクセスされているではないか。まことにすまんすまん。

今週の火曜から、毎年恒例の土丸展が、これまた恒例の大倉山記念館でやっている。このブログを幸いにも、7月5日の午前中に見られた方は、ラッキーです。7月5日の夕方5時までやってるから、走れば間に合います。10分ぐらいなら、閉めるの待ってます。

この7月は、土丸展のほかに、わしというか土丸におおきな出来事があったのだ。知っている人は知っているけど、土丸自由が丘が、陶芸教室「つぼみ」に変わったのだ。

昨年のリーマンショック以来、もともとふらふらの陶芸教室の運営がさらにふらふらで、ああどうしようと思っていたら、土丸のスタッフの一人の中村さんが「わたし!やりまあす!」と手を挙げ、無事に譲渡。独立という運びになったのだ。

これは実にめでたいことではあるまいか。独立である。インデペンデントである。大変である。でも、教室としてはすでに立ち上がっているので、ゼロからやるよりはずっと楽だけど、それでも大変だ。そうだそうだ。

この感想や顛末は、また落ち着いたらゆっくり書こう。

それよりも、ぜんぜん細かいことだけど、質問がコメントでついていたので、これの回答をせねばならん。冷却還元についてだ。

冷却還元とは、温度を下げながらも還元を続けるという焼き方で、この還元度合いを強めれば、炭素、いわゆる「すす」ですな、が増えて、「炭化(たんか)」に近い状態になってくる。

具体的に言うと、通常は窯の温度が900度過ぎたくらいから還元をはじめ、1200度を少し超えたところまで還元を続ける。窯によって違うが、5~6時間くらい還元する。

冷却還元は、それから最高温度になった状態から、900度付近になるまで、ゆっくりと温度を下げながら、還元を再び続けるということなのだ。

細かいやり方は、窯の状態やら、好みやら考え方やらで違うけど、おおざっぱに言うとそんな感じで、ゆっくり温度を下げるというのがポイントになる。うちに来ている西村先生は、超長い冷却時間が好きで、何十時間もかけて冷ましていくが、わしは数多くある生徒の作品をそんな時間をかけて焼くことは無理だ。ということで、少し負けてもらって、10時間ほどやった。

それで、なんでそんな面倒くさいことやるのかというと、それは作品が格好良くなるからなのだ。それも全部じゃないよ、やはり向き不向きがある。

単純には、信楽焼とか備前みたいな焼き締めものとか、志野とかが似合うといわれている。なんでかというと、これまた大雑把な話だけど、そういう焼き物はもともと薪で焚く穴窯で焼かれてきた。

穴窯というのは、やったこともある人はわかるけれど、薪をどんどんくべて、最高温度に達して、よしっここまでっと思ったら、全部蓋をしてしまう。閉じこんじゃうのだ。したら、窯の内部にはまだ当然燃えカスというか、薪が残っているので燃え続け、閉じられているので、酸素が当然不足する。そういうのを還元状態という。その状態のままで、ゆっくりと温度が下がっていく。ということで、冷却還元というのは薪で焚く穴窯の代用みたいなもんだとわしはおおざっぱに理解している。

それで、4窯というか、最終的には5窯やったその結果は!

じゃ~ん! 

いいのもあまり良くないのもありましたあ。

という実に普通の結果になったのであった。確率を上げたいけど、窯の制約があるので、あんまり無理はできないなあ。土丸展と、自由が丘教室というたいへん大事な話を始めておきながら、冷却還元で終わってしまった。でも、まあ、わしのブログはこんなもんです。

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